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2005年9月15日 (木)

大阪の平凡な一日

 じつは近ごろ、大阪の会社へ行くのは命がけである。今日も、京橋のあたりを歩いていると、なにかを蹴飛ばした。見れば、歩道に数匹のサソリが屯している。あわてて跳び退ると、上のほうからなにかが「つーーー」と降りてきて、おれのスーツの腕に「るっ」と止まった。なにやら背中に赤い縞の入った虫のようなものだ。サソリの次は毒グモだ! おれは素手で払い落とす。♪ゆけーゆけー、川口浩、ゆけーゆけー、川口浩……と、ついつい唄ってしまうと、傍らの川でばしゃばしゃと水音がする。こわごわ身を乗り出すと、うっかり川に落ちたらしい子供がピラニアに襲われていた。琵琶湖から流れてきたらしい。気の毒だが、ものの二分もしないうちに、その子はたちまち白骨と化して沈んでいった。近所のよみうりテレビから取材に来ていたクルーは、サソリの帯に阻まれて、なかなか川に近づくことができないようだ。そのとき、おれの背後でばきばきばきと厭な音がした。恐るおそるふりむくと、通りすがりのOLが巨大なニシキヘビに締められている。おおかた、JRの列車にでも忍んで新宿あたりから運ばれてきたのだろう。そのとき、駅のほうからどどどどどという地響きと共に、野良バッファローの群れが手負いの野良サイに追われて突進してきた。間一髪で電信柱に跳びついたおれの下を、バッファローとサイとアフリカゾウとコウテイペンギンの大群が駆け抜けていった。まったく最近の大阪はどうなっておるのか。

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