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2005年9月24日 (土)

ニッキ紙

 『探偵!ナイトスクープ』をリアルタイムで観たのはひさしぶりだ。いやあ、ニッキ紙を作ってたお爺さんがいい味出してましたなあ。ああいうものの製法は、あのお爺さんと共に滅びてしまうのだろう。そう考えると、今回の『探偵!ナイトスクープ』は、たいへん重要な文化遺産と言える。細かい部分のコツなどはともかくとして、少なくとも製造工程のひととおりはVTRに残ったのである。

 ニッキ紙なんて、駄菓子屋(おれの育ったあたりでは「一文菓子屋」と言いましたけどね)で実際に売られているのを目撃したのは、おれたちくらいの世代が最後ではなかろうか。ニッキ水は、いまでもレトロをウリにしているところへゆくと売ってますけどね。まあ、味の付いた紙を口の中で“しがむ”なんて、いまの日本の食品衛生観念に照らせばいささか問題があるだろうし、なによりも、貧乏くさいと言われそうだ。

 個人的には、おれはあんまりニッキ菓子の類は好きではなかった。はっきり言ってまずい。でも、たまーに食うと、うまいとかまずいとかは別にして、子供のころの“安っぽい高級感”とでもいったものがほろ苦くよみがえってきて、その思い出の味が楽しめる。「ようこんなまずいゼリー食うとったなあ。うん、うまい」といった、わけのわからん感慨がある。


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