夏が来てしまった
おお、やっと梅雨が明けたか。といっても、たいした梅雨じゃなかったけれども、これで本格的に夏がやってきてしまうのだろう。
ああ、どの季節が嫌いといって、夏ほど嫌いな季節はない。暑い。無駄に暑い。暑いのに、裸以上には裸になることができない。動くと暑い。これが冬であれば、動けば暖かくなってちょうどよいのである。夏はといえば、じっとしている以上にはじっとしていることができない。うちの母親が「夏は生きているだけでしんどい」とよく言うのだが、言い得て妙である。口下手な母親にしては上出来だ。やはり、実感が言わせるところに説得力があるのであろう。
人は自分が生まれたころの季節が好きだなどという説があるが、おれに関しては、完全に正しい説である。おれは、本格的に冬が訪れる寸前の、秋の最後の痕跡が木枯らしに吹き飛ばされてゆくあたりの季節を最も好む。なんか、静かで、さわやかで、頭が冴えわたってゆくような気がする。夏なんて大っきらいだ。チューブの歌声が流れてくると、鬱陶しくてしかたがない。山下達郎ならまだ許せるんだが。
ああ、暑い。こんなときの昼飯は、日清の「とんがらし麺」にかぎる。あ、三分経った。いまから食います。
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