おいおい、本気じゃないだろうな
ホリエモン対抗のために“テレビとネットの融合”に“先手を打った”とかなんとか報道されているフジテレビの「ブログタイプ」であるが、アホか、なんという古臭いことを考えるのだ。テレビとネットの融合って、そういう意味やないわい。ブログをドラマ化するなんて、そんなもん、マンガをドラマ化する、映画をノベライズするといったことと、なんのちがいもないではないか。そんなことは、とっくのむかしにローカル局だってやっとるわい。単に媒体の乗せ換えにすぎない。そういうのは、“テレビとネットの連繋”、あるいは、よくても“テレビとネットの嵌合”と言うのだ。やってるほうもアホなら、“テレビとネットの融合”などと報道しているほうもアホである。
エンタメ系の優れたノウハウがあり、テレビという媒体の枠の中では革新的なことをやってきた人材を持つはずのフジテレビが、この程度のアホなことをいまさら新しげにやること自体に呆れてしまう。たぶん、やってるほうだって、アホなことだとわかっているのではあるまいか。フジテレビとその周辺にうなるほどいる頭のいい人たちが、そんなことに気づいていないわけがない。おおかた、現場のわかっている人たちは、「なんか、ネットと融合しているのをこれ見よがしに形にしろと上から言ってきたけど、こういうのでもやっとけば、上はまんまと騙されて納得するだろう。アホらし」といった調子で、にわかに適当にこういう番組をでっち上げたのだろうな。ご苦労なことで、ご同情申し上げる。
もし、関係者の誰もが、ブログをドラマ化する程度のことを“テレビとネットの融合”だと本気で思ってやっているのだとしたら、ホリエモンがやろうがそのほかがやろうが、テレビは、少なくともフジテレビは、早晩衰退するのはまちがいない。もう少しましだと思っていたのだが、おれはこれで決定的に呆れた。目を覚ませ、おれの愛したテレビよ! 誰かに時代遅れにされる前に、みずから打って出て、みずからを変えるのだ!
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